アイアンマンジャパントライアスロン五島長崎2006参戦記〜〜長いですよ!
まずは宿泊、クルマの手配など多岐に渡り大変お世話になった丹羽さんはじめ、出場された皆さんには本当にたくさんのことを経験させていただきました。あらためてお礼を申し上げます。
今年のアイアンマンジャパンは5月28日AM7:00にスタートしました。スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.195kmを制限時間15時間で走りぬくレースで、この大会で好成績を残した選手は世界選手権であるアイアンマンハワイへの出場資格を得ることができる国内唯一の大会です。ハワイへは過去オッティモからは渋谷師匠、丹羽塾長、木下翁、BR-1戦士塚野さん、佐竹上級公務員などが出場しています。次は楠野さん、藤田さん、三竹さんらが虎視眈々とハワイを狙っておられます!?
私は昨年大島でトライアスロンデビューし、その後佐渡B、銚子に出場できました。大島完走以来いつかはロングをと漠然と考えていたところ、2006年のアイアンマンジャパン申し込みが昨年11月からインターネットで始まりました。どんな内容を記載しなければならないのかお試し気分で進めていました。所定事項の記入が終わり、送信ボタンが現れます。普通送信ボタンを押したあと「この内容でよろしいですか」などの確認画面が出るものと思い、送信ボタンをクリック。すると・・・「エントリーを受け付けました。」っておーーーい! (・・;)(・・;)(・・;) 数日後参加許可証が送られてきてさあ大変!ここからボクのアイアンマンジャパン初挑戦が始まってしまったのでした。
今回アイアンマンジャパンにオッティモから出場する変人たちはディフェンディングチャンピオン木下さん、昨年Fカテゴリ2位の丹羽プロ、そしてハワイを狙う大先生こと楠野さん、ベテラン宮崎さん、ジャパン初挑戦安藤さん(奥さま)、不肖私でございます。
先行部隊は25日に出発し、福岡からフェリーで26日早朝福江島に入りました。宮塚英也さんや今泉奈緒美選手も乗船しており、途中いろいろお話をさせてもらうことが出来ました。福江島は生憎の大雨。レンタカーに乗り出口さま宅ご挨拶、選手登録、昼食を済ませいよいよバイクコースの下見に出かけました。天気も雨が振ったりやんだりしています。そんなどよ〜んとした雰囲気の中、次々現われる峠、坂、コーナー。それもみんな長〜〜〜いの。勾配はそれほどきつくはないかも知れませんが、とにかく一本の坂が長い!そしてフラットがほとんどない!アップダウンの大安売りでマジでビビリモードON!昨年は大島の入水チェックでビビリモードON!だが今年は本番前々日ですでにこのモード。やばい、完走できるかとムチャクチャブルーになってしまいました。下見を終えしょんぼりしながら宿泊所に到着です。やっぱオレなんかがくるとこじゃなかったと激しく後悔するのでありました。下見を終えたときの気分を今思い出しても気持ちは沈んでしまいます。翌日スイム会場の下見に楠野さんと行きます。スイムは1.9km周回を2周します。去年佐渡で見た3.8kmを1周するコースはブイが見えないくらい遠いところにありあんなとこまで泳ぐのかと驚きましたが、2周回コースだとブイも近くに見えて気分的にはラクです。さて試泳。低水温対策のキャップをかぶって準備OK。海に入ってみますが、思ったより水温は低くなく、また波もなく非常に穏やか。透明度も申し分なく快適なスイムコースです。明日もこんなコンディションならいいな、と淡い希望を持ちながら試泳完了。その夜はイシダイの刺身と豚しょうが焼きの夕食を囲みながらみんなと明日の健闘を誓い合いました。
そしていよいよ迎えたレース当日の朝。強風のゴーゴーいう恐怖感すら覚えるような音で目が覚めた。あちこちに飾り付けられている応援のための大漁旗がバタバタとなびき飛ばされそう。天候はどんよりとした曇り空。朝食を済ませた後、補給のおにぎりを作る。続々と選手たちがスタート会場に集まってきていやがおうにも緊張が高まってきた。スタート30分前にウエットを着てそのほかの最終準備を完了させスタート会場へ。700人以上の選手が揃っている。6:58にエリートがスタート、エージは7:00 。みなしずしずとスタート地点へ泳ぎだす。ジャパンはフローティングスタートだ。自分は真ん中より後ろに陣取った。この強風でも幸いなことに思ったより波は立っていない。しかしこれから始まる制限時間15時間の大旅行、とにかく完走だ!ひとつひとつのパートを丁寧かつ確実にこなしていけば計算上完走は出来るはず!まずはこのスイムパートを無事にクリアしなければ何も始まらないな、などいろんなことが頭の中を駆け巡る。ヘルニアの痛みと共存しならやってきた練習、ぶっ通し練習会のことや筑波練、そして家族のことを思い出し、今ここにいられることを感謝しながらついにスタートのときを迎えた。目標にしていたアイアンマンジャパンが今まさに始まろうとしている。そして・・・「ぷぁ〜〜〜ぁ」エアホーンの合図でスタート!1時間半程度を想定スイムとする場所からスタートしたためかバトルらしいバトルはほとんどなく、拍子抜けするスイムスタートとなった。事前にバトルは少ないと聞いていたがこれほどみんなお行儀がいいものかと感心するほどスムーズに泳げる。自分の泳力よりちょっとだけ早く泳いでいる人を見つけてはドラフティングスイムを続けていく。一周目は小さな波が沖に行くほどあったがそれほど苦痛にはならず、コンディション良く泳ぐことが出来た。一度上陸し、白湯を取り2周目にはいる。心拍を上げないよう、疲労をためないよう慎重にゆっくりとリズム良く泳ぐことを意識していた。最後の岸へ向かうあたりから引き潮となったらしく、なかなか進まなくなったような気がした。そして波も立ち始め、ブレスの際時折海水を飲むことがあったが無事スイムをクリア。ほぼ予定通りの1時間26分6秒でスイムアップ。ゆっくり歩きながらバイクギアを受け取り更衣室へ入る。ウエットを脱ぎバイクパンツに着替え、腰痛対策のサロメチールを塗りさらにコルセットを装着。5本指ソックスはいてオッティモジャージを着てさあ、問題のバイクパートに出発だ!時刻は8時40分でトランジッションに15分近く要していた。今考えるとちょっとのんびりしすぎたかもと反省。
バイクでの留意点は@ケイデンス80前後をキープ A上り坂で頑張り過ぎない B人に抜かれても気にしない Cバイクは夕方4時までに終わればいい この4点を守ることだった。今回ジャパン対策にカーボンホイルと12-27のCSを用意していた。ランで苦しまないためにバイクをいかにラクに走りきるかがポイントと考えたのだ。走り始めて暫くしてからスコールのような大雨が降ってきた。今回のバイクでは時折雨が降ったり止んだりが終始続き、強風はずっと吹いていた。最初の60kmは二時間で通過。二本楠の交差点を過ぎてから本格的な山に入る。最初の峠、幾久山をインナーに落としクルクル。他の選手がダンシングで抜き去っていく。大宝折り返しで木下さん、楠野さんとすれ違い、お互い励ましあった。90km付近でバイクスペシャルエイドがあり、ここに12時前に到着。クリームパンとおにぎりを受け取り、荒川温泉の前のベンチで一休み。他の選手は受け取ってもそのまま通過または何も受け取らないでノンストップで走り抜けていく。ありゃ〜、ちょっとのんびりしすぎかいな、でもまいっか。というわけでベンチで韓国人の選手と一緒にお昼ご飯。韓国人はカップラ食ってました。キムチ味で韓国製のヤツ。途中げっぷでたら気持ち悪くなるんじゃないの?お湯どこでもらったんだろ?余計なお世話ですね。トイレを済ませ再スタート。ここからジャパン名物荒川の3km上りに入っていきます。ここは幸い追い風で想像よりラクに上れます。今泉奈緒美選手がダンシングでぐわーって上っていきました。途中赤い大きな団扇を持った応援団が出ています。ありゃりゃ、もう終わり?という感じで一本目ののぼりを終えます。のぼりのあとはお楽しみの下りです。特にこの荒川のくだりは直線が続くのでうりゃ〜〜〜ってペダル踏んでかっ飛ばします。70km近くでました。バイクで一番楽しかったポイントです。二本楠の交差点を左折し、岐宿に向かいますが、やはりアップダウンが続きます。高浜海水浴場が見え、まだきれいだなあと考える余裕があります。さっき抜いていった今泉選手がまた抜いていきました。バイクトラブルがあったらしいです。頓泊の坂で周回チェックの輪ゴムを腕につけます。自分にとってこの高浜付近にある2つの坂がもっともきつく、岐宿、三井楽36kmの2周回がこのレースのキモだったと思います。頓泊の坂を下っているとき、猛烈な横風に襲われ2〜3m横に吹っ飛ばされ、コーナーの途中で危うくガードレールに張り付きそうになりました。苦しみながらバイクを走らせ、中央公民館にやっとこさっとこ帰ってきました。時刻は3時半過ぎで、結局7時間弱かかってしまいます。バイクをボランティアに預け、ランギアを受け取り更衣室に入ります。またまたのんびりトランジッション。ランパンを履き、靴下取り替えてぇ、トイレ行ってぇ。。。ピッとタイム計測ゾーンを通過でランスタートです。リザルトでバイクのタイムが7時間21分だったのは両トランジッションタイムがバイクに計上されていたのでした。都合トランジッションで30分近く要していたのです。これは大反省しなければなりません。ランは鬼岳をぐるっと回るほぼフラットな走りやすい2周コースです。
さて苦手なランです。180kmバイク乗った後フルマラソン。まさに未体験ゾーンに突入です。ホントに走りきれるのかいな〜?ランでの目標はとにかく歩かないこと!ゆっくりでも走り続けたいと思っていました。昨年秋の初フルマラソンで30km過ぎに轟沈。足棒状態になり苦しく辛い徒歩経験がありました。今回はできれば6分〜6分半/kmの一定リズムで走りたいなと。ランスタートして足の状態を確認してみると・・・・おや?走れる、これはいいぞ!足が軽いです。バイクのんびり作戦成功?ちょっと嬉しくなってしまいました。1kmごとに距離表示がありペースを見ると5分50秒〜6分ほどで走ってます。ハーフまでほぼこのペースで走れました。このあたりから完走は確実だ!あとは歩かずゴールを目指すのみと考えられるようになりました。2周目に入り膝が少し痛んできたため、ややペースを落とします。各エイドでエアサロンパスを膝にスプレー、時折携帯していた痙攣防止のクランプストップもとりました。二周目終盤に日が暮れていき、海が見えるところを走っていたときに美しい夕焼けを見ることができました。沿道には応援の人が大勢声を掛けてくださいました。「千葉からの庄子さん、よく来たね、ぎばりや!あとちょっとだよ」あちこちから名前を呼ばれました。本当にうれしくもなるし、励まされます。あたりも暗くなり残り5kmくらいから福江の町がみえてきました。ゴール地点の盛り上がりが聞こえてきます。二周目に行く分岐を直進し、福江の町の中に入っていくと歓声がどんどん大きくなってきます。城の周りを走ったあと城内に入り、声援を送ってくれる人たちとタッチを交わしながら照明のあたるゴールゲートまでの花道を走ります。前の選手がゴールしたのを見届けてから自分もゴールゲートに向かいます。ウイットさんの軽快なアナウンスとともにゴーーール!!13時間24分46秒の長い旅が終わりました。密かに設定していた目標タイムを1時間弱オーバーしていましたが。
11月からの練習を含め約半年に渡るアイアンマンジャパンプロジェクトは無事完走で終えることができました。オッティモの皆さんと楽しみながら様々な練習ができたおかげだと思っております。今回の経験は大変楽しいものでした。周囲の人々からはさぞ苦しかったでしょう、と聞かれますがそうは思いませんでした。確かに練習に拘束されることによる時間的な苦しさは否定できません。しかしそれを乗り越えて完走できた喜びが楽しさへとつながっていると実感しております。来年の目標として「今回のゴールタイムより1時間以上の短縮」を掲げIRONMAN JAPAN TRIATHLON GOTO NAGASAKIに再挑戦します。IRONMAN未体験のトライアスリートの皆さん、この大会是非オススメします!食べ物もおいしいしね〜♪
レース終了後採血へ。採血の最中に看護師さんから点滴の有効性を教えていただいたので、点滴ゾーンへ。そこはまるで野戦病院さながらで選手が所狭しとぶっ倒れていました。じゃあこちらでと案内された床面の隣では青ざめた表情の木下翁が横たわっているではありませんか!木下さ〜んと声を掛けても反応がありません。点滴が始まって暫くするとお医者様が木下さんのとこへいらっしゃいました。「きのしたさん、、、、きの・したさん、、、き・の・し・た・さぁ〜〜〜ん!!」おーーーい、反応ないよーーー、正直びびりはじめました。お医者様の表情が歪みはじめたころ「んあぁあ〜」翁が息を吹き返しました。いやあよかったよかった。後に聞いたところ、三途の川を渡りかけてたそうです。